セーラー服を脱がないで

ソシャゲと商業BLが好きな風俗嬢の話

風俗を始めようと思っているor始めたばかりの女の子へ

 

私が風俗嬢になったのは2年前の秋です。

理由は「金がなかったから」。飲食店アルバイトもしていたけれど趣味に給料をほとんど持っていかれ貯金ゼロ。奨学金も借りている上貯金なしでは卒業後生活出来ないと思い、資金調達のためこの業界に飛び込みました。

もうすぐ風俗始めて丸2年。僭越ながら、この業界に2年弱という短い時間ですが身を置いてきた私から「風俗を始めようと思っている」「風俗を始めたばかり」の女の子へアドバイスをおくりたいと思います。

 

 

 

1.求人情報は120%嘘。そして思ったよりも稼げない。

 「1日5万円保証!」「月に〇万稼ぐコンパニオンもいます☆」「1日2時間~OK!」

 胸が躍る求人文句ですね。私も最初は「身体を売ったらいくら稼げるのか!?」と若干ワクワクしていた部分もありました。複数のお店に在籍してきましたが、求人広告通りの保証や給料を持って帰れたことはありません。求人広告は「1日オーラス出勤、週5以上勤務、スレンダー、巨乳、顔が死ぬほどいい、サービスがいい」子のごく一部が手に入れることができる金額だと思ってください。専業ならともかく、昼職や学校との掛け持ちだと当たり前に無理な話です。多くの風俗店は歩合制なのでもちろんお茶(お客さんにつけずその日の給料がゼロ)なことだってあり得るわけです。

 うまいことお客さんがつけば同じ時間コンビニで働くより遥かに多くのお金を持ち帰ることが出来ます。いくら稼げるかどうかは業種・地域・お店の給与システム・お店の集客力・あなたのスペック・時期・出勤時間etcによるので「風俗で働けば1日〇万円が手に入る」と断言することはできません。

風俗に夢を見すぎるとがっかりしますし病みます。「普通のバイトよりは稼げるかな」くらいの感覚で望んだ方が気持ち的に楽です。

 

2.自分の身を守れるのは自分しかいない。自分が一番大事。

 風俗は身体と性を売る仕事です。仕事中は常に危険と隣り合わせ。

  まず第1に怖いのが妊娠。ソープ勤務の方はS着(スキン=ゴムの着用)店であってもピルを飲むのが望ましいです。ヘルス等本番行為がない風俗の場合も飲んでおくと万が一レイプの被害に遭った際、心身のダメージを最小限に抑えることが出来ます。ピルについてはGoogle先生、お医者さんに聞いてください。

  遊び方を理解している紳士的なお客様もいますが、残念ながら脳みそにちんこが生えたような下劣なゴミもやってきます。


 ここでデリヘルと抜きありエステで働いてきた私的「クソ客が放ってくる信じてはいけない言葉ベスト3」を発表します


①「この店は本番できて当たり前だよ。本番しないと指名取れないよ」

 んなわけあるかい。そんな店風営法違反です。

 「えぇ〜?そうなの?知らなかった!でも私は本番しないよ〜💦」とすっとぼけて頑なに拒否。しつこい時は「お店に電話しますね😆💕」で大丈夫です。大体こう言うと黙りますがまじでヤバイと思ったら店に即コール。


②「他の子(○○ちゃん)は本番させてくれたよ」

 もはや本当だろうが嘘だろうがどっちでもいいけど私は○○ちゃんじゃないからな。

 こう言われた時は「じゃあ○○ちゃん呼んであげたら?」「そうなの?○○ちゃん本番までしたのに指名してもらえなくて可哀想だね〜💦💦」でOK。よそはよそうちはうち。誰かがしててもあなたは本番しなくていいです。というかソープ以外の風俗店で本番は禁止です。本番してお金を稼ぎたいんだったら最初からソープで働くか、パパ活(援交)、裏引きでどうぞ。


③「素股はこうやるんだよ」

そう言って男性器を女性器に生で擦り付けてきたり、入口に当てたりしようとする輩がいますが性病が伝染るのでやめましょう。危険です。これは素股ではなく「マンズリ」です。店の講習でこれか素股だと説明されたらそのお店は早いとこ辞めた方がいいです。多分今後ろくなことがない。

 素股では男性器と女性器が触れ合うことは一切ありません。

 どうしてもマンズリをしたい!と言ってくるクソにはさっさとゴムをつけてしまうのも手です。性病感染や妊娠の可能性は低くなりますが「ゴム付けてるしいいでしょ♪」という謎理論を振りかざし、挿入してこようとする確率は高くなってしまうので十分お気をつけを。


仕事が仕事ですから向き不向きははっきり現れます。肉体的にも精神的にもダメージの大きい仕事です。自分の心身に少しでも異常を感じたら休む、辞める、病院を受診する等してください。


最近、趣味講習やら実技講習を行おうとする男性スタッフ・スカウトがいるようです。

男性スタッフ・スカウトと「講習」としてホテルに行くことは有り得ないです。プライベートは知りません。勝手にしてください。あくまで「講習」と称してホテルに行くことはありえないしおかしいという話です。

例え未経験だとしても、口頭での講習やマニュアル講習がほとんどです。(専門の女性講習員やお店のベテラン嬢が講習をしてくれる場合もあります。)

講習でヌいたり、セックスをしたりする必要はありません。そのようなことを持ちかけられたら断って逃げましょう。


自分の身を守れるのは自分だけです。


 

3.風俗はハイリスク・ハイリターンな仕事である。

 私は現在の抜きありメンズエステ―マッサージの後にシコシコして発射させるサービスが付いたエステ店―で働く前に、いくつかの店舗でデリヘルをしていました。ヘルスなので本番行為(挿入)は勿論ありません。当たり前ですが基盤(=タダで本番させること)や円盤(=お金をもらって本番させること)はしていません。彼氏もセフレも裏引き・援交相手もいないのでプライベートでオーラル含むセックスやそれに準ずる行為もしていません。ですが、クラミジアに感染しました。私の働いている地域はクソ客製造工場地帯か?レベルで客層が悪いので、どさくさに紛れて挿入しようとしたり局部同士をこすりつけようとしてきたりする客がわんさかいました。気づき次第跳ね除けていましたが、恐らくこれが原因です。挿入がなくても、一瞬触れ合うだけで感染するんです。

 定期的に検査を受けていましたが性病が発覚したのはこれが初めてだったので物凄くショックでした。性病。まさか自分がかかるとは思っていませんでした。すぐ仕事を休んで治療薬を飲み、その後検査で陰性反応が出て完治しましたが、怖かったので当時在籍していたデリヘル店を退店し(ここの利用客からもらってきたことは間違いない)、現在のメンエス店に移りました。

 風俗嬢になったら、性病検査は義務です。検査結果の提出を義務付けているお店もあるようですが、私は今までそのような店を自分の目で見たことがありません。田舎+今まで在籍してきたのがヘルスだからだと思いますが。「店が何も言わないからいいや」ではなく、少なくとも月1で検査を受けることをお勧めします。性病は自覚症状がないものが多いです。検査で早期発見、これ大事。

少しでも「おかしいな」「いつもと違うな」と思ったらすぐ病院へ。性病が発覚したらすぐに仕事を休業し、治療に専念しましょう。間違っても粘膜が触れ合う業種の仕事をしてはいけません。

咳き込み、鼻水を垂らしながら人混みでふらふらしてる人を見たら「家から出るな!帰って寝ろ!風邪菌をばらまくな!」って思うのではないでしょうか。性病も同じです。性病検査を受けないまま、あるいは性病に感染していると分かっていながら粘膜接触のある風俗のお仕事を続けている人はただのバイオテロリストです。やめようね!あと献血もだめだよ!

 性病になって一番辛いのは自分です。特にパートナー(旦那さん、彼氏さん)がいる方。セックスをする関係にある人が複数いる方。自分だけでなく相手の方も悲しませることになります。検査費用は安いものではありませんが、ここをケチっても何もいいことはありません。

 オナクラやエステなどのソフトサービス店であっても、基本プレイや可能オプションにキスがある方は喉の検査だけでも受けておきましょう。

  リスクは性病だけではありません。身バレの可能性もあります。いくらボカシを入れていても加工していても、パネルや写メ日記の写真を見る人が見れば分かります。かといって身バレを恐れすぎてパネルNG、写メ日記もやらないとなるとお客さんがつく確率は極めて低くなります。特に派遣型(デリヘル等)ではその傾向が強くなります。「どんな子なのかな」の手がかりが全くない女の子を呼ぶお客さんが果たしてどれくらいいるか、想像していただければ分かるはずです。

 地元で働く場合、呼ばれて行ってみたら知り合いだった・知り合いが来店したというケースも聞きます。心配な方は出稼ぎメインにするか、離れた場所に拠点があるお店を選ぶことをお勧めします。



昼職ではなかなか難しい額の給料が日払いで貰え、出勤も自由な風俗ですがその分危険も多いのが事実です。

よく「騙されました」「風俗のことをよく知らなくて酷い目に遭った」という女の子の悲痛なツイートを見かけます。無知につけ込んで女の子に酷いことをする客・スタッフ・スカウトが100%悪いです。

が、自分が被害者に、はたまた加害者にならないための知識をつけておく必要はあります。無知は恐ろしいです。



 風俗で働きはじめたばかり・働こうとしている人にはぜひこの3点を頭の片隅に置いておいてほしいと思います。





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