セーラー服を脱がないで

ソシャゲと商業BLが好きな風俗嬢の話

商業BLレビュー part.4

 

いいホモを読んだので久々にレビューを書きたくなって投稿しました。

読んだけど感想を書いていない本が山ほど…ぼちぼちこれからも書いていければいいな

 

 

・レビュー内容は「簡単なキーワード」と「大まかなジャンル」、「あらすじ(一部公式のあらすじを引用しています)」、「評価(☆5つ)」、「(独断と偏見に満ちた語彙力のない)感想」です。
・あくまで個人の主観です。
・好みも地雷も人それぞれ。みんな違ってみんないい
・漫画や絵に関する専門知識は一切ありません
・敬称略

*好きなもの
属性
└イケメン、黒髪、年下攻め、拗らせ、学生
絵の感じ
└線にメリハリがある

*苦手なもの
属性
└女体化(とネタ以外の女装)、はわわ系、受け攻め両方ガチゲイ、オメガバース、ショタ、人外
絵の感じ
└耽美系

 

 

 

 

被写界深度(上) / 苑生 大洋図書
「嫌われるのはイヤなのにやめたくないんだ 好きなんだ」
★★★★☆(青春/同級生/その後)

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・あらすじ
 …ねえ紺ちゃん、”セックス”しようか
何となく帰りたくない放課後、秘密の屋上で紺野と出会った。
「話しかけづらい」「威圧感があって怖い」と思う人もいるけど、カメラを被写体に向ける紺野はいつも楽しそうな顔をしていた。
尊敬 羨望 嫉妬 劣等感―
欲しかったすべてを持つ紺野に、複雑な気持ちが募っていく…
高校時代、折り重なる日常、掛け違う焦点、新鋭・苑生が描くモラトリアムラブ。

 

・感想
BL漫画というよりは「青春ドラマ」と言った方がふさわしいかもしれません。2巻にわたって描かれているのですが。上下で時間軸や登場人物の立場が大きく変わっているので分けて書きたいと思います
主人公である早川秀一郎は「下半身ゆる男」として学内で有名。保健室の先生とあんなことやこんなことをしスリルを楽しむ日々。
あまり書くと面白くないので割愛しますが、彼は音楽が大好きです。歌うのもピアノもギターも作曲も。しかし、中学時代のある出来事がきっかけですべて辞めてしまう。
そんな折に早川が屋上で出会った紺野遼平は、ちょっととがって見えるけど写真をこよなく愛する男。紺野は自分の好きなものに打ち込み、技術や作品を評価され周囲からも愛されていた。そんな紺野が早川は羨ましくて羨ましくてたまらないわけです。「何でこんなまっすぐなんだよ」と作中で早川が言うように、自分のやりたいことをやって、それを認められている紺野…羨ましすぎる…コイツどうやったら崩せるんだよ…
そこで早川が吐くのがあらすじ冒頭にある「…ねえ紺ちゃん、”セックス”しようか」。
普通に考えたらおかしいんですよ。男子高校生の性欲がすんごいのは分かる。(私は女なので実際には分からないけど分かるよなんとなく)けど男同士セックスしてみようぜ!ってなる?ならねえよ!!!
だけどそこをストンと落としてくるというか、自然な流れに持っていってしまうのが苑生先生。
ここで紺野がすんなりメロメロになってしまったら「出た~!お決まりの流れ~!」って思うんでしょうが、紺野も早川の突拍子もない提案に言葉と暴力で抵抗します。当たり前だよなあ
早川にイチモツを舐められる紺野がまたいい顔するんですよ…めちゃくちゃそそる…早川が襲うのもわかる…
男らしさを失わずに「イイ顔」を描くのってなかなか難しいと思うんですが、表現が上手いです。
ストーリーはぜひお手に取って目にしていただきたい。上巻後半は早川が紺野に対して悶々とする様子が細かく描かれていてくすっと笑ってしまいます。THE男子高校生。
下巻は2人の高校卒業後を描いています。こちらも後日紹介予定。

これ、個人的には5本の指に入るくらい好きな作品です。エロは控えめなのにツボを的確にとらえてくる。新人作家さんとのことなので、今後の作品にも注目していきたいです。

 

 

 

■3分インスタントの沈黙 / 市梨きみ オーバーラップ
「俺は 自分がどんなに愚かな選択をしてしまったかに気付いたんだ」
★★★☆☆(義兄弟/イケメン)

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・あらすじ
女好きで軽薄な弟の朔と、女嫌いで根暗な兄の秋。
二人は両親の再婚をきっかけに家族になった義兄弟だ。ある日、大学進学をきっかけに秋の住む家に押しかけてきた朔。
朔に嫌われていると思っていた秋は、同居をきっかけに、可愛い弟との関係を修復しようと奮闘する。
今も昔もずっと大事な弟…そう思っていたのに…
「気持ちいいキス、してあげよっか」
女の子を口説くみたいに押し倒され、秋は初めてキスで感じてしまい―。

 

・感想
 義兄弟モノ。これを言うと完全にネタバレになってしまう気がしますが何かとベタです。
あれ、これどこかで読んだような…なキャラ設定とストーリー。うーん、絵は綺麗だし悪くないんですけどね…
お互いの気持ちがすれ違ってしまうところで胸が痛みました。こんなにお互い好きなのに!何故!
いつまでも一途にお兄ちゃんを想う朔。すれ違ってからも、お兄ちゃんのことを考えているシーンが多くて泣けます。
エロシーンは豊富です。まあエロい。ぐずぐずのエロシーン満載。表紙の感じよりお兄ちゃんがだいぶメスっぽいので好き嫌いが分かれるかもしれません。あと冒頭でもお話しした通りベタなので(笑)お約束な展開が苦手な方、驚きや刺激を求める方には不向きかも。
「3分インスタントの沈黙」このタイトルの意味は本編を読めば分かります。ハピエンなのでほっこりしたい方はぜひ!

 

 


■いとしい、ということ / 高崎ぼすこ 竹書房
「普段の仮面を剥がされてひどく甘やかされるのが―たまらない」
★★★☆☆(サラリーマン/眼鏡)

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・あらすじ
大手企業で勤務するクールビューティー、嘉山智秋。仕事ができて頼りになる後輩の斉木佳一のお見舞いに向かうと、そこにはいつものイケメンぶりが嘘のような隙だらけの後輩の姿が。
その夜の出来事が、上司と部下であるふたりの関係を変えることに。
失うことを恐れ、いつも他人に深く踏み込めないでいた嘉山だが、自分のことだけを見続けてくれている斉木に、あいつとならもしかして…という想いが芽生え始め―。

 

・感想
社会人先輩と後輩の物語。スーツが素晴らしい。眼福。学生モノも好きですがこういう社会人モノは大人の心の揺れ動きだったり大人ならではの色気だったりを堪能できて最高です…
しかも二人ともタイプが違うイケメン。人物像と絵は文句なしです。
若干ですが寝取られというか当て馬が出てくるので苦手な方はご注意を。
バリバリ仕事が出来るのに他が抜けている(斉木談)嘉山が可愛いです。あと普段は敬語なのに、いざ致す時は敬語が外れてガンガン攻める斉木も可愛い。可愛いな二人とも!
とっても素敵な作品なんですけど、「もう一度読みたい!名作!」とまではいかなかったです。なので星3つにしました。読めば「イイハナシダナー」ってなるんですけどね。
全2巻もしくは後半の短編をカットして、もう少し斉木が嘉山を好きになる過程、嘉山の心が傾いていく様子がじっくり描かれていればよかったのかも。ストーリーの初めの部分が少し性急な気がしました。
後半に収録されている「夏のコントレイル」「ウィークエンドの憂鬱」も面白いです。エロが入った青春漫画のような感じ。高校生×見た目が幼い社会人というなかなか見ないカップリングです。